岩瀬大輔さんに怒られたでござる。

Living in Peace 主催セミナー「 岩瀬大輔ライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長×慎泰俊−Living in Peace代表 トークセッション」に参加した。
岩瀬さんは名著ハーバードMBA留学紀の著者。慎さんは、外銀に勤めながら、貧困根絶を掲げマイクロファイナンスを運営するNPO団体Living in Peaceの代表。LIPのセミナーではあったが、岩瀬さんのキャリアやライフネットのお話と、その後のトークセッションに比重が置かれた。
自分はblogや著書から、お二人にはかなり影響受けていて、今回のセッションはかなり楽しみにしていた。一番前の席に陣取って、文字どおり目の前で行なわれる対談は圧巻だった。以下は忘れないようにしたい事。

・成功への道は、「ポジショニング(競争の少ない所へ+自分の強み弱みを把握)×インパクト(行動力+動かす力+学び続ける力)」= 努力する土俵を間違えないこと。
・確率の高い事業成功への前提条件は、1、市場の大きさ 2、業界の非効率が大きい 3、そこに大きなうねりが発生しようとしている(規制緩和など)

・人生は大陸横断を鉄道ですることであり、飛行機のフライトではない。
・天職など存在しない。Planed Happen Stance.
・自分にしかない個性とエッジを活かす。

また、最後に質問する機会があったので、自分のぼんやりキャリア像などをふてぶてしくも質問というか相談してみた。そしたら、岩瀬さんに怒られた。
「何かをやりたいけど、とりあえずビジネス学ぶために戦略コンサルに行って、数年してMBA取って、それからなんたらかんたらみたいな考え方が最近多いけど、んなこといいから今すぐやりたいことやればいいじゃん。」との事。自分は「最前線で身を粉にして働くNPOその他が不遇な扱いを受けるのはおかしい。将来はなんらかの形で彼らの助けになるような事をしたい。そのために今ベンチャーキャピタルインターン云々・・」だったのだが、まぁエッセンスは一緒だ。
数年前は学卒→コンサル→MBAはかなり珍しいステップだったそうだが、今じゃいわゆる勝ち組パターン。*1人々が盲目に一点目指す、完全にバブルの状態だ。外銀は文字通りバブル崩壊して、自らの頭で思考し、真価を見極めて選択した人間だけが生き残ったが、戦コンはどうだろうか。個人的には長い目で見れば、彼らの思考法やエッセンスは卒業生や書籍で流出しまくるので、わざわざファームに頼むバリューが減っていくと思っているが。裏を返せば人類全体の問題解決能力が1ランク上がって、イノベーション起こりまくり。戦略コンサルは世界の発展に貢献したのだ!みたいに綺麗に賞賛されている気がする。
まぁそれでもちゃんとした組織の中で叱られまくることが一番成長するのを知っているので、批判してるわけでは全く無い。立ち止まって考えた所で簡単に選択肢から消えないからこそ根強い人気なんだろう。
迷える子羊は何を信じて歩けばいいのか。慎さんが教えてくれた答えは、「自分」だった。「言いだしっぺで最後までやり続けること。やるかやらないかだけ。自分が信じたことをやること。やればできる。」言葉というものは誰から発されたものかが一番大切で、これだけ見るとともすれば薄っぺらく見えてしまうが、blogで慎さんの思慮深さを知っていたなまめは文字通り感動してしまったのだった。

「自分を信じて、回り道をせず今すぐ行動すること。」一番陳腐な言葉で抽象的に書いてしまえばこの程度だが、その背後にある重みがあるからこそ意義があり、伝わるのだ。もうちょっと表現を洗練させて、「                 」とでもして、壁に飾っておくことにする。

*1:戦コンに行くのは昔でいう三菱商事に行くことに等しい、と誰か言っていたな、、