*[日記]目指せインターナショナルリア充

今年の目標を遅まきながら考えていて出てきた一項目だけど、これは僕の中でとても大事なので、独立のエントリーにする。

人との付き合い方について

去年1年間を通して、初対面の人との会話を、笑顔で感じ良く始められるようになった気がする。「あ、どうもー」という消極的な当たり障り無い会話と違って、「こいつなんか感じいい奴だな」という印象を最初から与えるものだ。

ちょっと例を挙げたいのだけど、家がすごくお金持ちで、見た目も素晴らしくて、社会的ステータスも高い(ナントカ商事に勤めてるとか)人がいるとする。しかしある日、家業の投資が失敗して無一文になり、事故で顔がグチャグチャになり、ナントカ商事に肩を叩かれたとする。全ての装備品を剥がされたこの人とこれまで通り付き合えるかどうかは、彼自身のこれまでの行いに大きく依存するだろう。

この時出てくるのが、人間の魅力だと思う。

これができるとか、特定の技能を持っているとかではなく、あいつのためだったら何かしてやりたいな、と思わせる様な魅力。屈託の無い笑顔で始まり、相手の為を思って、自然に自己犠牲をしてあげられる。

こういうことが出来る友達がたくさんまわりにいて、羨ましいなと思っていたけど、ずっと意識していたら出来るようになった。(英語が上手くなったことも理由の1つかも。)

恐る恐る距離感を図りながら縮めていくよりも、仲良くなるまでの時間が圧倒的に短くなる。互いに言葉が拙い状況などでは特に、すごい武器になる。北京の学生はシャイな人も多いけど、入り口がこうだと向こうも喋りやすいみたいだ。しかも拙い中国語をしゃべっていても、話の主導権を握れる。

反面、掴みはOKだけど、その後がまだあんまり得意じゃないかもしれない。元来メールや電話をたくさんする方ではないので、猛烈に忙しかったりすると特に後回しになり(連絡を頻繁に取らずとも、人と人の関係はそんなに簡単に薄くならないと強く思っているから。)、keep in touchは一苦労と感じていた。

でも長年の友達じゃなくて、留学先や旅行先で遊んだ友達とはそうはいかない。普通にしていたら会わないので、遊んだ思い出はどんどん風化していって、なんとなく連絡取るのが気まずくなってきたりする。

それから、何かの縁があってすごくお世話になった方にも近況などは報告したい。これは個別に1つエントリーが書けるくらいとても大切な事だと思っているけど、実の親にもそんな事をしない自分は、それはすごく気合を入れて、予め予定に入れてやる事に該当する。そして頻繁に出来ることでもない。

こういったことから何かいい方法は無いだろうかと考えて、結局Facebookを上手く使うことにしようという結論に至る。画質いいカメラ(iPhone 4S)も入手したことだし、思い出を残すために写真や動画をもっと撮って、すぐアップロードしたり、10分くらいだとしてもちょっと話しかけてみて、自分の存在が他人の中でいつもなんとなくあるようにしたい。目指せインターナショナルリア充

慎泰俊さんの「働きながら、社会を変える」を読んで

慎泰俊さんについては以前もブログに書いたことがある通り、個人的に非常に尊敬している方で、日本にいた時には、Economistを読む会で毎週お世話になっていました。少し前に出版された著書の「働きながら、社会を変える」を読んでの感想を書きます。

働きながら、社会を変える。――ビジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む

働きながら、社会を変える。――ビジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む

(この本で登場するLiving In Peaceのメンバー、Iさんが北京にいらっしゃった時本を持って来てくださり読むことが出来ました。お忙しい中わざわざ小童二人の相手もして頂いて、有難うございます。)

きっかけ

日本における「子どもの貧困」について、多分ハッと本当に意識したのは、上述のEconomistを読む会にてです。その週あったイギリスの若者デモのトピックでディスカッションをしている時に、ファシリテーターの方から「日本の若者の間でも、このようなことは起こると思うか?」と振られ(唯一の大学生参加者だった)、何も考えずに自分の周りの学生を思い浮かべながら、「経済の先行きが暗いとはいえ、まだ起こりえないと思いますし、その気配もありません。」などと呑気に答えた。その次に答えたのが、自身のNPOの活動を通して機会の不平等の是正に取り組む、慎さんだった。あまりクローズアップされることない「子どもの貧困」について、この本に描かれる実体験を挙げながら、僕と正反対のことを答えた。信念を持って毎日を一心に生きている人の隣に座っている僕は、何を言ったんだろう。とても恥ずかしかった。

自分のこれまでの人生ともかけ離れていたこのトピックは、その後も僕の中で「他人ごと」のフォルダにしまわれ、この本を読む時に改めて取り出された。でも「他人ごと」のラベルは、少し違ったかもしれない。

自身を肯定するとは、他人に肯定されること

「幸いなことに日本は平和なので、努力すれば何とかなる」と昔ブログに書いた気がする。でも「努力すれば」の前提条件はごく自然に享受されていることが多いと思うので、あえて考えるためには、何かのきっかけが必要かもしれない。金銭的に安定しているとか、愛情に恵まれてるとか、健康だとか、心が充実しているかとか。このうち、心が充実していることが、一番大切な気がする。読みながら昔の自分を、ちょっと振り返ってみた。<<ただ、ここでどうしても伝えたい事がある。子供たちの心の傷は、普通に生活をしている人々にとって、理解不可能なものではない、ということだ。人間、だれでも心のどこかに他人に触れられたくない傷を隠し持っているのではないだろうか。誰にも言えないような悲しい思いを胸に抱いている人は少なくないだろう。p.87>>

本で描かれている子供たちの経験とは、もちろん度合いに大きな差があるけど、確かに僕にもこういうことはある。僕の場合は転校がそれの1つにあたると思う。父親の仕事の関係で、幼稚園から小学校の間に何回か転校をした。だから「地元」の感覚はどこにも無いし、何年も知っている昔からの友達というのも本当に少ない。

せっかく友達が出来たと思ったら、また次の場所で1から作らないといけない。今みたいにFacebookも無かったので、引越ししたら最後、もう連絡を取ることはない。毎回突然来た「よそ者」として孤立からスタートするクラスでは、グループの機嫌を異常に伺いながら、荒波を立てないように針の海を歩く綱渡りをして、なんとなくその一員になっていく。ようやく心を通わせ始めたと思ったら、学年が変わってクラスが変わったり、また転校したりする。

ガラスのハートの持ち主だったので、小学1年生の真ん中で転校したときは、不登校になりそうだった。暗い暗い教室の中一人、知らない多数の視線を浴びるのが怖く耐えられなくて、行きたくないと泣いて訴えた。登校時に母親が小さな弟をベビーカーに乗せて、途中まで付いてきてくれた。その後しばらくして近所の友達が出来て、彼らと一緒に登校していた時も、ふと後ろを振り向いたら、母親が同じように、こっそり付いてきてくれていた。友達に茶化されるのが嫌で、「帰れよ!」とか言ってしまった気がするが、すごく心が満たされたのを覚えている。

それから、比較的真面目だった小学生とは逆に、中学から反抗期を迎え、高校生活ではすっかり廃人のようになってしまった後も、妙な方向に行こうとも家庭は暖かったし、二回目の大学受験を決めた時も、特に反対しないで見守ってくれていた。<<自力で逆境を乗り越えてきたと考えている人は、自身の自己肯定感とそれに基づく「努力できる才能」について、誤解していることがあるかもしれない。苦労して何かを成し遂げた人は、その背景にある不断の努力を自らの精神力の賜物と考えることが多い。でも、それは正しくはない。努力できる強い心は、自分自身の気質や自己決定だけでなく、自分以外の誰かとともに過ごす日々によって育まれるものだ。多くの場合は親がそれを育む。場合によっては、コミュニティだったり、学校の先生だったりする。p.82>>

僕も間違いなく、親やここには書き切れないほど沢山の周りの人の支えでここまでやって来れている。自分に驕るとふと見えなくなってしまう時があるけれど、それは切っても切れないものだ。

でも逆に、これが何も無かったら自分はどうなっていただろうか。

僕はたまたまラッキーで寄りかかるものが沢山あっただけで、誰にも支えられず、それどころか攻撃的あるいは無関心でいられたとしたら、絶対に耐えられなかったと思う。心は荒み切って、ちょっとでも嫌われそうになると、人を拒絶して、暗い暗い心の中に閉じこもってしまっていたと思う。心が弱かった僕は、誰かが居てくれたって、そうなりそうだったんだから。

だから、これは全く「他人ごと」じゃないと思った。ほんの少しだけ運命が違った、隣の席に座っていた彼や彼女の話だ。僕は僕の道の上で、この話に目を向けようと思う。

初めて、最後までやり抜くこと

慎さんに紹介していただいた本や映画は全部見た。映画「ガンジー」や書籍「人生生涯小僧のこころ」では、強烈な信念を持った一個人が、一般的には到底考えられないような困難に、地味に地味に打ち勝っていくまでの、軽めのサクセスストーリーでは省かれてしまう一瞬一瞬が詳細に描かれている。

慎さんも、世界で最もタフな職業の1つで働きながらNPOをやって、加えて勉強会をいくつも掛け持ちしたり、200キロのマラソンをコツコツ準備してついに本番やり遂げてしまたったりと、もうすぐ仙人になってしまうかのような精神力の持ち主だけど、多分心の中には、こういった人々の姿が刻まれているんだと思う。

どんな経験が原体験になって彼を動かしているのか、僕には到底想像つかないけれど、言葉と行動で示す姿に、僕はいつも勇気をもらっています。


素晴らしい本なので、是非手にとって読んでみてください。

Potential of water business

Currently I am having a discussion session with a couple of friends on every Sunday evening in Beijing. Every week one of us propose one theme in turn and take a responsibility of a lead of the argument.

So far we have discussed; 1) the geopolitical struggles related to an up stream part of the Indus river among Pakistan, China and India, 2) territorial matters of South China sea, and 3) potential of water business in case of IBM. (By the way the next topic should be about a cultural matter and will supposed to be more on artistic side. It is all random!)

I note down here one piece of what we talked so I can digest what I have learned through the words of others.

What is the "water business".

Experts prospect a market size of "water business" would expand as enormous as 1.11 trillion yen in 2025, whereas it is said 0.6 trillion yen in 2005. What is, however, the "water business" in a detailed context?

Although pet-bottles that you usually pick up and drink in a kiosk seemingly can be called "water business", in most of the case it indicates whole infrastructural process of water supply. Veolia Environnement, for instance, a world largest multinational water business firm all covers from building sewage plants to water usage management.

At the moment top three ex-public companies dominate two third of the current market and are outspreading their influence to the rest of the pie.

Who is the new comers?

However, seeking the big opportunity, companies from the other industries also break into this market. IBM, an old age IT giant is one good example. By utilizing a smart glide technology to the water stream calculation, it entered the market. It already succeeded in pilot test in Vatican and is negotiating with the other countries.

Why Mr.outsider of IBM can enter this market? It is because, if you break down the 1.11 trillion yen market into three parts, the largest pie, which is nearly 1 trillion, would be an operational control of water process. Put simply, technologies IBM posses obviously a strong advantage of this part.

Only two ways: use effectively or create new.

Drinkable water supply in the earth is quite limited. Only 0.8% of 1.4 billion km3 is drinkable, and most of them are unextractable since it is exist as glaciers.

More worse, rapid economic growth of developing countries increase the need of water, and expected one billion of people will be face with a shortage of water in 2050. By avoiding this problem, human beings only have two ways: use effectively or create new. The engagement of IBM is the former, and well-known Singapore's trial to create water from salty water is the later. Can somebody crumple up "water barron oligopoly" and take hold of the future hegemony?



Reference:
我が国水ビジネス・水関連技術の国際展開に向けて
我が国水ビジネス・水関連技術の国際展開に向けて −「水資源政策研究 ...
大和総研 / 中国における水ビジネス市場〜その市場特性と市場規模〜
Veolia Environnement - Wikipedia, the free encyclopedia http://en.wikipedia.org/wiki/veolia_environnement

中国語を独学で勉強するには

いま北京で中国語学習に精を出しています。特にここ数日は週末のHSKの試験の準備でがっつり勉強しているのが板に乗ってきて、このまま順当にいけばかなりいいレベルにまでなる道筋が(時間はまだまだかかりますが)自分の中でついてきたので、中国語学習のこれまでの経験をシェアします。

ネイティブ学習と、お勉強学習

まず僕は言語を学習するには2つのアプローチがあって、通常2つは選べず、育った環境で勝手に規定されるものだと思っています。
前者のネイティブ学習とは、両親が中国人であったり、幼少期に中国で暮らしていたりしていて、会話で自然に土台を作ったタイプ。こちらは概して、(僕らが喉から手が出る程欲しい)日常会話のスキルは物心ついた時には既に持っているものの、難解なトピックや、読解は苦手です。
後者は一般的な日本人が言語を学習する方法です。まず文法の仕組みを理解し、単語量をコツコツ増やし、先に読み書きが得意になり、工夫を重ねると、喋れるようにもなりますが、多くはここまで到達しません。なぜならこの「一工夫」は日本の義務教育で一切教えられること無く、ハードルが高いからです。僕はこの後者で、これを前提に書きます。

授業か独学か

結論を言うと僕はいま中国語クラスに参加してはいますが、基本的には独学ベースです。なぜならクラス編成の都合上、レベル感やスピードが個々人に合わせられることはまず間違いなく有り得ず、最適な学習量/スピードは自分でコントロールせざるを得ないからです。特に上に書いたネイティブタイプとお勉強タイプを一括りにして教えることは無理がありすぎます。
ダラダラやるのが嫌いな性分なので、短期間に最大限の効果が出る方法を考えて、一気にやります。もちろん方向を間違えることもあるので、最初は効果測定をしながら試行錯誤を重ね、段々精度を挙げていきます。英語もこうして喋れるようになったので、同じ方法でやっています。

独学とは、自分の分析をひたすら繰り返すこと

就職活動をする時に、よく自己分析をしろと言われますが、独学に必要なエッセンスも同じようなものだと思います。しょうもない内定対策の本に沿って模範解答を参考にしながら奇怪な質問に答えまくることに意味があるかはやったことが無いのでわかりませんが、「なぜこれが必要なのか?」「今の自分のレベルはどのあたりで何が欠けているのか?」「それを補強するためにはどんな方法が自分にとって一番適切なのか?」など、自分に聞きたい質問を紙に落として悶々と客観的に考えることが全てだと思います。僕は頭が悪くて何かに書かないと考えが進まないので、こういうことを考えるためのノートをもっています。
ちなみにこの「独学が出来る能力」と「学力」は互いに独立で、大学受験を予備校に頼りっぱなしでクリアしたタイプだと前者に少し時間がかかるかもしれませんが、繰り返せば自然に出来るようになり、予備校ではなんて無駄な時間を過ごしたのだろうと思うようになるかもしれません。

時間を確保する勇気を出すこと

上記の「独学をする能力」が既に有るのであれば、下に書く教材やステップアップはおまけでしかありません。あともう一点だけあるとすれば、この「まとまった時間を確保する」という決断ができるか否かだと思います。そしてこれが一番難しい事だと思います。
言語学習には時間がかかります。毎日コツコツと電車の中で頑張ったりもしてみましたが、やっぱり一番伸びるのは、他にやっている事を止めて集中してやった時です。その差が圧倒的であることを僕は英語学習の経験で知っていたので、いま時間を取っています。当然このためにいろいろ捨てていますが、得ているモノの方が圧倒的に大きいです。

中国語独学の段階ごとに使った教材

繰り返しますが、独学に本当に必要なのは適切な教科書の選択ではなく、その前段階の「独学が出来る能力」を会得することです。以下に僕の使った教材を挙げますが、僕とあなたが必要としている条件は大きく違うので、参考にして頂ければ幸いですが、そこから自分にとって最も適切なものを探して頂けたら、なお嬉しいです。

目次:
0.中華圏の文化を好きになる
1.入門の中国語教材を一冊
2.初級レベルの単語と文法を抑える
3.口語の表現に手を出す
4.中級レベルの単語と文法を抑える
5.自然な中国語へのシフト


0.中華圏の文化を好きになる
人間は基本的に弱い生き物なので、言語学習の高めのモチベーションを続けるためには、楽しみが無いと無理です。映画、音楽、絵画、歴史、建築、なんでもいいので文化を好きになる努力を最初にちょびっとだけすると、自然に言語にも触れたくなるので後がすごく楽です。僕は音楽が好きなので、ポップソングをひたすら好きになってみました。カラオケ行ったり、ギターでちょろっと弾けるレベルにまで好きになりました。1つこういうのがあれば、当然友達も作りやすいです。
こういう入り口をスキップしてしまうと、出口の見えないトンネルを懐中電灯なしでスコップで開拓するような暗く苦しい果てしない道のりを描くことになります。考えただけでも恐ろしい。


1.入門の中国語教材を一冊
基本的な文法、単語、文法を抑えるために使用します。声調を完璧に身につけ、パターンが少ない現代中国語の文法を抑えます。大学の第二外国語で使用されるタイプの、一課毎に学ぶ文法が明確で、会話形式の例文と、ある程度の単語量が記載されているものが良いと思います。
ネイティブや中国語の上手な友人に気になる所を質問しまくりながら短期間で進めるのが最も効果的だと思います。ネイティブの友達なんて居ないから無理だろと思うのではなく、本気で中国語を学びたいのであれば作ってください。日本語を勉強したい中国人はあなたの会社や学校、ネット上にだっていくらでもいます。


2.初級レベルの単語と文法を抑える
これが終わったら、簡単な挨拶と、簡単なコミュニケーションが出来るようになっていますが、少しでも小難しい表現になるとできないので、日本人の得意な丸暗記戦法を使いましょう。僕はたまたま持っていたので「ふうたお」という大学が出している教材を使いました。

中国語基本単語・表現集 ふうたお

中国語基本単語・表現集 ふうたお

声調とピンインを初期の段階で完全にわかるようにしておかないと、口語が全く通じない悲劇になるので、単語を覚えながら数少ないパターンのピンインの種類を把握して、CDと同じ声調で喋れているか念入りに見たほうがいいと思います。このへんをすっ飛ばして上級のクラスに来る欧米人が時々居ますが、何言ってるのか全然わからなかったりします。


3.口語の表現に手を出す
教科書のお硬い表現と、実際に使われる口語の表現は少し違うものです。少し小洒落た言い回しに慣れておくのもいいかもしれません。僕は「男と女の中国語会話術」という世代を超えた名著を持っています。

男と女の中国語会話術―学校では教えてくれない!

男と女の中国語会話術―学校では教えてくれない!

テンションの高い例文とは裏腹に淡々としゃべり続けるCDの男女のトーンの差に愕然とすると同時に、それでも映画のようなくさい台詞を必死で覚えたくなるあなたがいるでしょう。
例:「我们注定这样要为彼此而着迷?(お互い惹かれ合う運命だったのかな?)」
覚えた後、どう使うかは僕にはよくわかりません。(ちなみに、日本語でもこんなこと言わないのと同じように、実際の日常生活ではもちろん普通使いません。)


4.中級レベルの単語と文法を抑える
日常生活に困らないレベルにまで一気に引き上げます。僕は聴読中国語という有名な本を使っています。英語で速読英単語というシリーズがありますが、あれを参考に作った本で、めちゃめちゃクオリティが高いです。

聴読中国語 (東進ブックス)

聴読中国語 (東進ブックス)

見開きページに左側中国語、右側が日本語の対訳、次の見開きで使用された単語と熟語が記載されている4ページ1課構成です。
また単語の配置も非常に作りこまれていて、例えば39課で「称赞」が出てきたら40課で「赞赏」、41課で「赞成」が出てきます。「赞」という字を確実に覚えられるようになっています。


5.自然な中国語へのシフト
ここまで完璧にやったらすでにいいレベルだと思います。ストイックに勉強するのはここで休憩して、あとはドラマや映画、対面の会話で、文字としてストックした中国語の断片を、「言葉」に置き換えていく作業を楽しみながらやれればOKだと思います。耳から自然な言い回しを増やしたり、喋りたいのに喋れない、恥ずかしくてもどかしい思いをたくさんして、ネイティブタイプと同等の喋る力を付けることができたら、もう怖いものはありません。


ということで、頑張りましょー!

人生の意味

意識してそうしようとしている訳では無いのだけれど、僕はいつも考えることが、自分が達成したいこととか、いわゆる仕事とかキャリアとかばかりにすごく傾倒していて、あるいは優先事項であり、時間配分とか効率性とかばっかりが気になってしまう小さい人間だと思う。

映画や本を読んでも泣けない。簡単に感情移入が出来ない。もちろん好きな映画や音楽はたくさんあるが、それは右脳的な心を刺激されて芸術を鑑賞したというより、作者がその作品を作るまでに至った努力や完成度の高さに惜しみない賞賛を感じて感動している、と言ったほうが正しい。

昔はもう少し、思い出や日々の瞬間にセンチメンタルに浸る子供だったが、いつの間にかそんな風になった。仕事や試験ではどちらかというと求められるスキルは前者だと思うが、その求めに応じてそちらばかりを伸ばしたら、一方が蔑ろになっていたということだと思う。一般的に男性は論理構造に重点を起き、女性は感情の働きを大切にすると言われているので、それもあるかもしれない。

ところが今日久しぶりに一日家にいて、音楽を掛けずに自分の部屋でぼーっとしていたら、突然留学中にいろいろ旅行した時の情景を思い出した。誰と話をして何をしたか、何を見て何を感じたかとか、鮮明に浮かび上がってきた。そのままfacebookの当時の写真を見にいったら、柄にも無く感傷に浸ると同時に、今この瞬間の自分は、とても人間らしいと思った(俺は機械かと我ながら突っ込む)。過ぎた瞬間は、二度と戻ってこない。幾度と無くポップソングで繰り返されるこの退屈なフレーズの重みが、ちょっと解った気がした。

前のエントリーで、常にああしなければこうしなければと考えてしまうと書いたけど、いつまでも満たされない焦燥感は、もしかしたらこっちで満たされるものなのかもしれない。

僕はもう少ししたら北京に行くけど、自分で判断して努力する類のモノに関しては、あまり心配していない。やりたい勉強はちゃんとやるだろうし、中国語も今の英語くらい喋れるようにちゃんとなるだろう。足りない所や悪い所を見つけながら日々改善してガツガツやっていくことは何も考えなくてもやるだろう。そんなことよりも、自分の心を育てることにもっと重点を置いてみたい。

キャリアの話だけで埋め尽くされたような、薄っぺらくない人生の意味を探してみよう。これが北京にいる間の目標。

The Economist Aug 6th Time for a double dip?

China’s train crash Curiouser

http://www.economist.com/node/21525428
中国浙江州温州で、新幹線が衝突事故を起こした。原因は、管轄が中国省庁の中でも特に古い体質と言われる鉄道省であったこと、共産党90周年の契機に記念開通を狙ったことによる急ピッチの工事などが重なった人災だと言われている。技術的な問題があったかどうかはわからないが、微博という中国版ツイッターで流れている情報によると、3週間程度の期間が通常必要な運転研修を、開通を間に合わせるため10日に無理やり短縮させたとか、内部の無茶ぶりが伝わってくる。このあたりの臨場感は「ベイジン」という小説を読むとすごくよくわかります。
個人的に関心が高いのは、この事件がかなり大っぴらに中国インターネット上で議論されていることだ。通常こういうのがあると政府が火消しに来てURLや検索ワードを遮断するようだが、これまでのチベットウイグルとは違い、同じ漢族が派手に犠牲になったことに、市民は動揺を隠せないどころか怒り狂っている様子も垣間見れる。そして政府はそれを最も恐れている。
この事件は中国の政治体制を揺るがす一歩なのだろうか。

Brazil’s industrial policy, Dealing with the real

http://www.economist.com/node/21525439
ブラジルは日本から一番遠いBRICs。ブラジル高成長をリードしたルラ大統領から、1月に同じく労働党のディルマ・ルセフが初の女性大統領の座についている。景気は好調、一方でホットマネーの流入がインフレを誘発し、ブラジル中央銀行は2011年7月20日のインフレターゲットを、一年前の10.75%から12.50%にまで引き上げている。Banco Central do Brasil - Interest rates金利の結果通貨買いが集まり、同期間においておよそ12.5%対ドルで上昇している。

Source: tradingeconomics.com

Economistの記事の内容は、高騰するレアル高から国内産業を守るため、衣服、靴、家具、ソフトウェアの四業種に、2012年まで試験的に税の優遇措置(tax cut)を取ったという内容。ValeやPetrobrasなどのエネルギー産業はコモディティ高のため、資源国家のブラジルは基本的に潤う。建築やサービス業も国内の経済が好調であるため上向きであるが、その他は物価高で辛く、工業生産指数は前年度1.6%下げた。失業率は低いもののレイオフが賃金を下げ、労働者は苦しい。
インドもロシアも中国もそうだが、ブラジルはまだまだ法制度や認可手続きなどにおいて、ビジネス環境として不安定な部分が多々ある。今回の特別税制も、労働党政権の背景が誰であるかを推測するとなんとなく臭いそう。
ブラジルの産業政策は、現在の世界経済の中、彼らにとって正しい選択なのであろうか。

参考:
ブラジル新大統領、最低賃金法で好スタート切ったが…:日経ビジネスオンライン

Israel Street power

http://www.economist.com/node/21525411
チュニジア、エジプトに始まり、アラブ広域で大規模なデモがあったことは記憶に新しい。中東にありながらユダヤ国家であるイスラエルは、憎い敵であるパレスチナでも同じデモが起こるかどうかを注視していたようだが、イスラエル内でデモが起こった。
生活コスト高騰に対して、200,000人がイスラエル最大都市のテルアビブに集結した。イスラエルの年間経済成長率は、2004年から平均して4.5%成長、失業率は11% to 6%へ下がった。数字上では好調な経済に見えるが、格差や腐敗によって、多くの民衆は不満を感じていることが噴出したようだ。

BBC News - Israelis stage mass protests over rising living costs
イスラエルで30万人デモ 物価高騰で「史上最大規模」 - MSN産経ニュース

Buttonwood Not so fast

http://www.economist.com/node/21525456
金融マーケットにおいて、流動性があることは非常に大切である。いつでも売り買いできることが保証されていれば、投資家は安心して金融商品を自分のポートフォリオに組み込むことができる。それは結果的に最も効率的なマーケットそ創り出す。しかし、良い結果をだしている企業が一番簡単に資金を集められるよう、マネーは最適な投資先へ常に向かわれるべきである。

The high-tech industry Start me up

http://www.economist.com/node/21525430
英国からの世界レベルのテクノロジー企業は、あまり耳にしない。その理由として、以下の3つがまず上がっている。1)国内マーケットが小さいため、芽が育ちにくい。2)言語が英語のため、最初からシリコンバレー企業が競争相手となるために、非常にタフな戦いになってしまう。欧州の言語バリアがある各国とは勝手が違う。3)ベンチャーキャピタルの不足とスタートアップ企業への支援ネットワーク。
しかし、世界の情報網が発達した今は、シリコンバレーにオフィスを構える必要性も薄れ、優秀なエンジニアはたくさんいることと、ロンドンは世界有数の多人種都市であることから、新興国マーケットを狙う企業が出てくる土台として悪くないと指摘する。
財政再建中の英国は、VCの誘致やハイスペック移民の検討をしているようだが、どうなるのだろうか。

An underperforming president

http://www.economist.com/node/21525395

Islam and democracy, Uneasy companions

http://www.economist.com/node/21525410

The Turkish model, A hard act to follow

http://www.economist.com/node/21525408

Islam’s philosophical divide, Dreaming of a caliphate

http://www.economist.com/node/21525400

India’s politics, Dust in your eyes

http://www.economist.com/node/21525422
インド南西にある、鉄の産出により比較的裕福な州Karnatakaで、Yeddyurappa(とても発音できない…)首席大臣汚職で捕まった。彼の所属するBharatiya Janata Party/インド人民党は、インドで第二位の政党。現政権はマンモハン・シンが所属するIndian National Congress/インド国民会議
インド経済成長は行き詰まり感がある。首相の政策アドバイザーは経済成長率を9%から8%へ下方修正し(Morgan Stanleyのリサーチでは7%程度)、昨年度FDIはベルギーの半分ほどであった。一方で、金利とインフレ率は上昇を続けている。
先週か先々週ののエコノミストでも指摘されていたが、成長鈍化の原因は産業規制や財政改革が進んでいないことだ。マンモハン・シンが1991年に改革を行ってから期待の新興国として名を馳せていたが、2008年の金融危機以降、他のBRICSと同じような部分で頭を悩ませている。
今回の事件は、政権間の政治ゲームで野党側に不利を与えた。インド人民党はインドナショナリズムや反イスラム主義の色が強く、宗教問題やパキスタンバングラディシュとの外交問題では張り切るインセンティブがある。(インドが核実験を行ったのも、人民党が政権を取っていたパジパイ政権の時だ。インド・パキスタンの核実験 —内容、目的、動機および国際社会の反応—
選挙のの行方は国家がとる選択肢をある程度決めていく。(あんまり変わらない国もあるが)小さなニュースではあるが、背景を少しづつ抑えて敏感になりたいところ。

参考:
Yeddyurappa resigns, backs Sadananda Gowda as successor - Times Of India

The Economist July 30th Turning Japanese

毎週日曜朝に、The Economistを読んできて議論する会に参加しています。そこで扱われるトピックのメモ。さらっと読むだけでなく、どうやったらより意義あるものにできるか試行錯誤中。

Leaders - Debt and politics in American and Europe (p.7)
& United States - The debt ceiling (p.27)
http://www.economist.com/node/21524874
http://www.economist.com/node/21524888
先進国病。欧米も日本のようになってしまいますよという話。

Leaders - The Big Mac index (p.10)
http://www.economist.com/node/21524873
ビックマックより面白いネタ募集中。

Briefing - Norway after terrorism (p.18)
http://www.economist.com/node/21524852
移民に寛容な政策を取っていたノルウェーで、極右の愛国主義者が起こした無差別テロ。政府官邸が狙われ、若手政治家が多く犠牲になった。ノルウェーは人口500万人弱でGDP30兆円程度。年間歳入の40%程度を北海油田で取れる石油収入で賄う。同時に石油収入は年金ファンドとして投資。
移民政策とは、自国のGDPを維持以上するための労働力を自国内で供給できないために、他国から人材を受け入れる国内労働力として貢献してもらう政策。ノルウェーは2010年の統計で10%強が移民。ポーランドスウェーデンなど近隣諸国が多いが、イラン、パキスタンイラクなども多く、今回はのテロもこのイスラム系社会の出現が理由になった。
よく日本でも、少子高齢社会に対応するために、近隣アジア諸国を中心に移民を受け入れてはどうかという議論がなされるが、今回の平和な国で起こったテロは、安易な発想に疑問を投げかける。犯人は愛国主義者で、日本や韓国を多文化主義を否定している国として賞賛しているようだ。
移民政策が成功するか否かは、同化政策が出来るかにあると思う。移民国家として比較的成功した例としてアメリカがあると思うが、西海岸のABC(米国系中国人)などは完全にアメリカマインドの人が多い。日本にも日本の空気を読めて日本語が会話できる位しゃべれる外国人はいっぱい居たりするが、共通していることは文化が純粋に好きで、音楽やファッションを真似していくことで望んでその文化に溶け込もうとすることだろう。
外人はOK/NOの無差別二元論はレベルが低すぎる。人が移動することは前提条件なので、細かく「受け入れられる人とは」を考えてみたら面白いかも。

Asia - Japan's hopeless politics (p.12)
http://www.economist.com/node/21524918
辞めるのか辞めないのか。世界にバレバレ。政治というものは経済とはまったく違うパラダイムインセンティブで動いているのだと思う。

Europe - Charlemagne (p.45)
http://www.economist.com/node/21524818
どこへ向かうのかEU

Briefing - China's web giants (p.51)
http://www.economist.com/node/21524821
中国のウェブ業界は景気いい。あんまり新しく気になった事はないけど、日本のEコマースの市場規模40$Bnは2010年で既に中国70$Bnより小さく、5年後には6倍程度になる。(リンク先のグラフ参照)ITスタートアップをしたい人たちは、国内マーケットでわざわざやらなくてもいいかもしれない。

Business - Keeping employees healthy (p.54)
http://www.economist.com/node/21524905
医療コストを下げるには、日々の健康管理と予防が一番。

Finance and economics - America's fiscal union (p.61)
http://www.economist.com/node/21524887
EUとUSは、連合体と連邦制ということで、スタートの力学は逆だがストラクチャーは一緒だ。各州をEUの各国と見ると、例えばヴァージニア州ギリシャ並の、対GDPで145%の債務を抱えていて、デラウェア州イリノイ州、ニューヨークなどの収入を移転して補填している。中国の西部大開発もこれだし、日本の地方バラマキも要はこれです。

Science and technology - (p.66)
http://www.economist.com/node/21524701
CTスキャンを石油発掘に応用する技術。Digital rock physicsというらしい。
石油はご存知の通り今のところ世界で最もメジャーなエネルギー源。原発への積極投資ができない今エネルギーとしての注目度は以前高い。
石油といえば石油があと数年で枯渇するから使用を控えましょうみたいな論調がよく教科書に書いてあったりするが、単純に需給の話で売り手が増えたり価格が上がれば発掘範囲は広がるし、採掘技術が進んでコストが下がっても同じく。
参考:Carbonates - Ingrain Digital Rock Lab Houston, Texas USA - Ingrain Digital Rock Lab